2016年12月議会報告

出口川カドミウム問題

 親身なご支援に感謝いたします。今年もどうかよろしくお願いいたします。
 さて、12月議会では、出口川カドミウム問題を質問しました。
 30年たっていますので、終わったことと思われている市民の方も多いのではないでしょうか。
 封鎖した採石場の跡地から、いまだ濃度は低くなっていますがカドミウムを含んだ水は湧き、吹きつけたモルタルがたびたび崩落しています。
 出口川カドミウム問題
 

【質問】

 (1)荒谷町の封鎖地のり面が10月8日から11日の間に崩落しました。出口川のカドミウム問題は1986(S61)年6月に発生し30年経過しました。現在はゆるやかな改善状況にあると言われています。
 1988(S63)年以降の最大値は表の通りです。
 

環境基準(水道基準)は0・003、水質汚濁防止法の排水基準値は0・03mg/Lからすると、引き続きの取り組みが必要です。
 カドミウム等の重金属を含む湧水は「府中市出口川湧水処理施設」で処理して最終処分場(広島市環境公社)で処分されています。
 崩落は、吹きつけたモルタルが劣化して起きています。崩落は@2005(H17)、A2008(H20)、B2017(H23)、C2016(H28)年と続いています。
 採石場跡地の封鎖工事は1989(H元)年9月に完成し27年経過しています。吹き付けられたモルタルは劣化したり、木が生えた所から亀裂が生じたり、夏の暑さや、冬の凍結も亀裂の原因と思われます。そのため今後も崩落が予想されます。

質問@は、現在のカドミウムの状況は。

【答弁】

 現在の状況を報告させていただきます。湧水のカドミウム濃度は、平成28年度、現在までの最大値は0・35mg/L(ミリグラムパーリットル)となっています。昭和63年度当初から比較すると濃度は、50分の1程度とかなり低下しておりますが、引き続き処理が必用な状況です。現在の処理後のカドミウム濃度は0・0016mg/Lで環境基準より十分低い濃度で放流されています。

【質問】

 (2)カドミウムは富山県のイタイイタイ病のように、体内に入ると、骨がもろくなって、折れるので、患者さんが「痛い、痛い」と苦しまれることから、イタイイタイ病と名付けられました。
 荒谷町のカドミウムの原因は、採石場跡地からの湧水によるものということから、採石場跡地の封鎖や、のり面のモルタルの吹付、湧水の処理施設建設が行われてきました。
 その財政負担は県が2分の1、市が2分の1となっています。
 本来、採石場の許可・管理は県の責任であるのに、跡地であることや、府中市(荒谷町)で起きたことからと、責任は府中市にあると押し付けている県の対応方針に問題があります。

 (3)県の対応方針

◆県の基本的な考え方1987(S62)年

 事案の性格上(府中市荒谷地区に限定した事案)から、一義的には府中市が処理するのが妥当である。しかしながら、事案の内容が、重金属汚染という@社会的影響が著しものであること、A河川を通じ被害が広範囲に生ずるおそれがあること、B技術的知識を要すること、などから、県も当該事案処理に協力・支援に当たるものとする。

◆具体的な対応策

 府中市長から正式な要望を受け、平成17年及び平成20年に封鎖のり面の崩落対策工事に補助した経緯を踏まえ、費用の2分の1を補助する。

 

 (4)こうした「費用の2分の1を補助する」という県の対応方針は、県予算の削減から、現在では「手を引きたい」と考えておられるのではないかと心配しています。崩落が起きるたびに財政負担で協議では、スピードをもった対応ができません。その結果一番困るのは地元であります。

 (5)2012(H24)年6月議会の私の一般質問で伊藤市長の「2分の1は県と市の合意事項で、今後も守られる」の答弁からも疑義が起こることはないはずです。
 また、府中市出口川湧水処理施設は1988(S63)年4月に稼働開始して28年経過しています。
 県も言われているように「河川を通じ被害が広範囲に生ずるおそれがある」のですから、崩落処理や現在のたびたび起きる地震からも湧水処理施設は、早めに建替えるべきです。

質問Aは、財政負担について県はどのような意向なのか。

【答弁】

 湧水処理に伴う、通常の維持管理費用については、今までも2分の1を広島県に負担していただいています。現在、府中市出口川湧水処理施設の稼働開始後28年を経過しており、設備については、老朽化が進んでおり、新年度において脱水機等の更新を予定しております。その更新費用の2分の1についても、これまでの基本的な方針に基づき広島県に負担していただくよう、要望しているところであります。したがいまして、広島県としても「費用の2分1を補助する」という基本的な考え方は、変更ないものと府中市としては判断しています。ただし、封鎖地の維持管理は府中市が行っていますが、大規模な封鎖地の崩落があった場合は、個別の事案として広島県に対して要望を行い、過去の経緯を踏まえ、引き続き支援をお願いすることになります。

【再質問】
 崩落事故の処理は別というのは経過からもおかしい。2012(H24)年6月議会で伊藤市長は「2分の1は県と市の合意事項で、今後も守られる」と答弁している。別ということはないはずです。県に予算を削らないよう申し入れをしっかり行ってください。